歯ぎしり・食いしばり 7つの兆候

目次

自力では改善困難

あまり知られていませんが、多くの人が歯ぎしりや食いしばりなど、アゴに関わる悪習慣を抱えています。歯ぎしりや食いしばりは体に大きな悪影響を引き起こす可能性があります。これらの悪癖は、ある程度の段階までは意識的に制御できますが、長期間に渡って習慣化してしまった場合は、なかなか自力だけで対処することが難しいくなります。意図的に行っている場合でもつい無意識に行っている場合でも、これらの悪習慣は治療せずに放置すると危険で、健康に悪影響を与える可能性があります。

歯ぎしり・食いしばり 7つの兆候

歯ぎしり、食いしばりについて、以下のいずれかに心当たりがある場合は悪習慣を改めることを意識しましょう。また、相談できる歯科医院がないか考えてみてください。

1.眠っているときに歯ぎしりをしていませんか?睡眠中の歯ぎしりはなかなか気づきにくいもの。兆候としては、朝、頭痛やアゴの痛みで目覚めることでが挙げられます。睡眠時間を十分に取っているのに疲れが抜けない場合は、歯ぎしりしているかの判断基準として役立ちます。

2.食いしばり癖は決して珍しいことではありません。 一説によると、10人に1人は食いしばりの習慣があるといわれています。咀嚼運動を伴う食いしばりをする人もいれば、歯をグッと嚙み締め続ける人もいますが、いずれにしても歯に持続的な圧力が加わります。ほとんどの人は、成人期になってから、ストレスや怒り、不安、または極端な集中力がかかる時期に食いしばり癖が生まれます。

3.幼児の10人に2人は歯ぎしりの習慣があると推定されています。乳歯から永久歯へ生え変わる時期に歯ぎしりが顕著になるといわれています。理論としては、子供が新しい歯に慣れるまでムズムズして起こる可能性や、徐々に増加する歯の数を調整するために体が本能的に歯ぎしりをする可能性が指摘されています。

4.上記と同様の理由で、抜歯を経験している成人も、歯ぎしりの悪習慣を身につけてしまう可能性があります。歯の喪失とそれに対処する歯科治療によって咬合形成がわずかに変化する可能性があります。これにより、咀嚼中に(それまで行っていなかった)歯をすり合わせる癖が生まれる可能性があります。

5.研究によると、歯ぎしりの患者の最大70%がストレスによるものだといわれてす。体が緊張すると、背中や首の筋肉がこわばります。アゴに力が入って食いしばる人もいます。そして、緊張と弛緩のサイクルが繰り返される傾向があります。

6.歯ぎしりや食いしばりは、歯やアゴの筋肉および靭帯などに悪影響を及ぼします。歯ぎしりや食いしばりによって、歯の表面を保護するエナメル質が侵食される可能性があります。浸食が起こると退行が早まり、最終的には健康を害する可能性があります。絶え間ないアゴへの過圧は痛みを引き起こします。口を開閉する際にポップ音やクリック音を起こすこともありますし、食事が困難になったり不快になったりすっることもあります。

7.タバコ、アルコール、または娯楽用ドラッグの使用は、歯ぎしりや食いしばりを引き起こす可能性があります。メンタルヘルスに関わる処方薬でも、神経系を刺激し歯ぎしりや食いしばりを引き起こす可能性があります。

現在、歯ぎしりや食いしばりを予防するためには多くの選択肢があります。就寝時にナイトガードと呼ばれるマウスピースを装着すること、筋弛緩を促進する薬の服用、ボトックス注射、咬合治療などが選択肢に含まれます。しかし、悪習慣を減らすためにできる最も重要なことは、何よりっもストレスを減らすことです。日常生活から、不必要なストレスを取り除き、ストレスに対処する方法を学び、悪習慣を抑えましょう。ストレスを必要最低限に軽減することによって恩恵を受けるのは歯やアゴだけではないのです。

〔※編集注:この記事は情報提供を目的としたものであり、医学的アドバイスではありません。個別のケースにつきましては医師にご相談ください。〕

引用元
https://www.womenfitnessmag.com/7-facts-about-teeth-grinding-that-will-shock-you/

監修・まとめ
藤原 邦康
カイロプラクティック・オフィス オレア成城 院長
米国公認ドクター・オブ・カイロプラクティック
一般社団法人日本整顎協会 理事
カリフォルニア州立大学卒業
カリフォルニア州立大学(映画専攻)卒業後、CG映像の制作に携わった後、米国ライフウェスト・カイロプラクティック大学へ転進。2004年 米国ライフウェスト・カイロプラクティック・カレッジ卒業2006年 カイロプラクティック・オフィス「オレア成城」開院。2016年日本整顎協会設立。
顎関節症に苦しむアゴ難民の救済活動に尽力。噛み合わせと瞬発力の観点からJリーガーや五輪選手などプロアスリートのコンディショニングを行なっている。格闘家や芸能人のクライアントも多数。

【メディア取材】
「あさイチ」(NHK)、「とくダネ!」(フジテレビ)、「Tarzan」(マガジンハウス)、「からだにいいこと」(祥伝社)、「日刊SPA!」( 扶桑社)、「おはスタ」(テレビ東京)ほか

【執筆】
サライ(小学館)
「自分で治す!顎関節症」(洋泉社)Amazonベストセラー1位
「体の理を生かすカイロプラクティック」(科学新聞社)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次