自閉症を支援するカイロプラクティック(ニュージーランド)

コネクト・カイロプラクティックはクライストチャーチ郊外のフェリーミードにあるエイボン・ヒースコート河口地域にあり、2018年以来、コミュニティに根ざしたヘルスケアを提供しています。

クライストチャーチ
目次

コハの精神

Dr.マシュー・ワイルドとその妻、Dr.アレクサンドラ・スケルブハイムによって設立されました。持続可能なカイロプラクティックを確保するためのコハ・ベースの支払いシステムを提供しており、心身のケアを必要とするコミュニティの誰もが利用できます。(マオリ族の寄付の習慣である)コハの原則はコネクト・カイロプラクティックが行うすべてにおける相互関係の基盤であり、治療体系の全体に組み込まれています。

コネクト・カイロプラクティックでは、コハの価値を生かすために毎月3地域のコミュニティ組織が選ばれます。患者に最も心に響く組織をサポートできるようにトークンが与えられ、当選者はその月のクリニック収入の1%を寄付として受け取ります。最近では、ニュージーランドの自閉症について取り組んでおり、コネクト・カイロプラクティックの患者たちから圧倒的な支持を受けています。彼らの多くは友人またはファーナウ(マオリ族の拡張家族)のメンバーです。彼らは自閉症スペクトラム障害(ASD)を抱えており、多くの支援が必要とされます。コネクト・カイロプラクティックでは、ASD患者に合わせたケアを行っています。また、 コネクト・カイロプラクティックは特に自閉症啓発月間の4月にASDコミュニティのサポートに尽力しています。

自閉症の家族

「自閉症を抱えている友人や家族がいる患者は大勢います。」と、Dr.ワイルドは言います。 「私たちは開業以来ずっと診てきた患者たちについて熟知しています。自閉症の患者をケアする家族も経済的制約や失職リスクを伴うという、ASD特有の、直面すべき課題についても学びました。いずれにしても、脊椎の機能や可動性を高め、神経系の機能が向上させるカイロプラクティック・ケアは他の患者と同様、ASDの患者にとっても有益です。自閉症スペクトラム障害について私たちが重要視していることがあります。それは、なるべく早期段階で、健康上の課題に取り組むための支援や介入をはかるべきです。意識的に早期対応することで、機能を改善できるのです。可処分所得がほとんどない家族の場合、適切な医療が受けられないことがよくありますが、彼らに早く対応しないとASDを著しく悪化させる可能性があります。 」

Dr.ワイルドによると、コネクト・カイロプラクティックではASDの影響がある家族をさらにサポートできるように、新患への2回目までの診察セッションへの請求額を見直しました。また、毎回の通院にもコハ・システムを適用できるようにしました。治療では、カイロプラクティック・アジャストメントによる個別ケアを提供しています。そして、ASD患者の通院時には最適な敬意を払い、快適さを確実に感じていただけるように心がけています。

ASD患者への理解

「ASDへの理解は、カイロプラクターになるための標準教育の一部としてもともと習得しています。更に妻が、様々な状態の患者に適切なアプローチを取るために医療従事者をトレーニングするMINDDFoundationで大学院の研究に従事しました。幸いにも妻を通じて追加の専門知識を得ることができたのです。彼女から教わった知識によって、ASD患者をより良くサポートするために改善をはかることができました。」と、Dr.ワイルドは言います。

「私たちは予約の前に家族と十分にコミュニケーションを取り、治療中に患者へ不快感を与える引き金となるような問題が起こらないようにあらかじめ確認しています。クリニックのレイアウトにも気を付け、予約当日に患者が何をされるか心の準備ができるように十分な情報提供をするように心がけています。初回の問診は、常にプライバシーが保たれた空間で行います。なるべく患者が少ない時間帯にASD患者のアポイントメントを入れるように配慮しています。また、音の刺激が少ない静かな環境を整えていますし、光に敏感な患者のために照明を落とします。治療プロセスもできるだけリラックスできるように、追加の相談時間を設けています。 ASDには様々な課題があることを理解しており、最大限のケアと敬意を持って、ASD患者をケアできるようにすることが私たちの目標です。

これらの対応は、コネクト・カイロプラクティックが常に行ってきた実践の自然な延長です。Dr.ワイルドはコハ・システムがしっかり機能することを、より幅広いヘルスケア・コミュニティに示したいと考えています。「2年前に開業して以来、4人のカイロプラクターを採用し、新たな診療スペースも設けました。」コネクト・カイロプラクティックは昨年のロックダウンで空室となった隣りのテナントも追加で賃貸し、元のスペースに設置していたエクササイズ・スペースを、コミュニティのミーティング、フィットネス、ワークショップとして使用できるようにしました。「金融危機の際には、先述のコミュニティ組織に提供される寄付が減りました。資金が逼迫しているときこそ、私たちは支援を惜しんではいけません。この信念は、アクセシビリティという私たちの使命と結びついています。財政上の課題がASDに対するヘルスケアや環境を妨げるべきではなく、多くの支援が必要です。」

引用元
https://www.scoop.co.nz/stories/GE2104/S00026/creating-better-outcomes-for-autism-spectrum-disorder-with-chiropractic-care.htm

監修・まとめ

藤原 邦康
カイロプラクティック・オフィス オレア成城 院長
米国公認ドクター・オブ・カイロプラクティック
一般社団法人日本整顎協会 理事
カリフォルニア州立大学卒業
カリフォルニア州立大学(映画専攻)卒業後、CG映像の制作に携わった後、米国ライフウェスト・カイロプラクティック大学へ転進。2004年 米国ライフウェスト・カイロプラクティック・カレッジ卒業2006年 カイロプラクティック・オフィス「オレア成城」開院。2016年日本整顎協会設立。
顎関節症に苦しむアゴ難民の救済活動に尽力。噛み合わせと瞬発力の観点からJリーガーや五輪選手などプロアスリートのコンディショニングを行なっている。格闘家や芸能人のクライアントも多数。

【メディア取材】
「あさイチ」(NHK)、「とくダネ!」(フジテレビ)、「Tarzan」(マガジンハウス)、「からだにいいこと」(祥伝社)、「日刊SPA!」( 扶桑社)、「おはスタ」(テレビ東京)ほか

【執筆】
サライ(小学館)
「自分で治す!顎関節症」(洋泉社)Amazonベストセラー1位
「体の理を生かすカイロプラクティック」(科学新聞社)

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